フリーランスの業務委託契約書の内容と注意点

・業務委託契約書って何?
・業務委託契約書を交わす時は何を載せるの?
・業務委託契約書を作る時に注意することが知りたい…。

フリーランスになると、業務委託契約書を結ぶ機会が増えます。しかし業務委託契約の内容を知らないまま契約してしまうと、仕事が始まってから不利益を被る場合も…。なかには内容を読まずに業務委託契約書を交わした結果、痛い目に遭う人もいます。

そこで今回は業務委託契約を結んだことを後悔しないよう、業務委託契約書の概要を解説しながら書いてある内容や注意点を紹介します。

業務委託契約書とは?

業務委託契約書とは、発注側と受注側が「業務委託契約」を結ぶ際に交わす書類を指します。業務委託契約とは、「企業が他の会社やフリーランスへ業務を外注する時」に交わす契約のことです。

業務委託契約は「準委託契約」と「請負契約」の2種類に分かれます。報酬が発生するタイミングや受注側に課される責任の範囲が異なるため、よく確認しましょう。

また、業務委託契約は「基本契約」の一種に該当します。基本契約とは、発注側が受注側に対して継続的に仕事を依頼する時に結ぶ契約のことです。
こちらのリンクには「基本契約書」「準委任契約」「請負契約」について解説してありますので、参考にしてみてください。

関連記事:フリーランスの契約書について徹底解説!種類や注意点について

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業務委託契約書に記載する内容

テーブルの上の書類

業務委託契約書を作成する時は、ある程度載せる内容が決まっています。
ここでは、業務委託契約書に載っている内容を抜粋して紹介します。

業務委託する内容

フリーランスのエンジニアに業務委託する場合であれば「プログラミング業務」「アプリの制作」「システムの運用保守」など、業務の内容が載っているイメージです。業務が多岐にわたる場合は「システム保守関連業務」「その他付随する業務」というように、大まかな内容が載っています。

業務委託契約書に載っていない業務は、遂行する義務はありません。

第三者への委託の可否

第三者への委託とは、受注した案件を別の人に再度委託することです。発注者が第三者への委託を許可している場合は、受注した案件を別の人に再委託できます。

仮に再委託した場合、このような流れで仕事が進みます。

  1. クライアントがAさんへ業務を委託
  2. AさんがBさんへ再委託
  3. 完了後、BさんはAさんに納品
  4. Aさんはクライアントへ納品

なかには再委託した案件を、さらに再委託する人もいるようです。しかし再委託したことが原因で「情報漏洩が起きた」、「納期までに間に合わなくなった」などのトラブルに巻き込まれることがあります。

仮に他人が原因でトラブルに巻き込まれたとしても、再委託した人とクライアントが契約を結んでない限り、あなたが対応しなければいけません。そのため再委託する場合は、相手を慎重に選びましょう。

契約期間

「令和○年○月○日から1年間とする」「西暦○年○月○日~西暦○年○月○日までとする」といった文言で載せます。

また、契約期間を延長する時のことを考慮し「甲乙共に契約の延長をする場合は契約終了の○カ月前までに更新の旨を伝える」といった文言も載せます。

報酬額と支払時期

報酬額と報酬の支払時期も載せてあります。報酬額は「1本につき○円」、「1時間あたり○円」といった形です。一方、支払時期については「毎月末締め翌月末振込」「毎月末締め翌月○日払」といった形で書いてあります。

ただし数カ月単位のプロジェクト案件に携わる場合は「プロジェクトの途中でも報酬が支払われるか」それとも「プロジェクトが完了してから報酬が支払われるか」は、確認した方が良いでしょう。

禁止事項

「本案件で得た情報を外部へ漏らしてはならない」「著作権を侵してはいけない」など、業務委託内で行ってはいけないことも載せてあります。禁止事項をやってしまうと、損害賠償請求や契約解除となる恐れもあるので気を付けましょう。

成果物の著作権や帰属権

クライアントへ納品した成果物の著作権や帰属権についても明記してあります。著作権や帰属権とは、その成果物に対する権利のことです。大抵の場合、納品した成果物の所有権や帰属権は発注側へ移るようになっています。受注側に権利が発生することは少ないです。

この状態になると、営業活動に差支えが出る恐れがあります。たとえば新規の案件を獲得するために、営業先へ過去の実績を紹介したいとします。受注側に著作権や帰属権があれば紹介できます。

しかし発注側に著作権や帰属権がある状態で、勝手に過去の制作物として紹介するのは認められていません。過去の実績として紹介できるものがなければ、営業活動はしにくいでしょう。

業務委託契約書を交わす時の注意点

机に向かう男性

業務委託契約書を交わす時は、様々な注意点があります。
ここでは、どのような注意点があるか見てみましょう。

押印・署名

受注側が自分の名前を書いてから押印するケースもあれば、あらかじめ自分の名前をワープロで入力してから、押印するケースもあります。押印・署名のパターンは、クライアントがどのように押印しているかによって異なります。
ちなみに押印する時の印鑑は「認印」でも「登録印」でも大丈夫です。

印紙

業務委託契約書の契約内容によっては、収入印紙を貼らなければいけません。業務委託契約による取引金額が高くなるほど、収入印紙の額は上がります。
ただし業務委託内容によって多少ルールが異なりますので、覚えておきましょう。

責任範囲

業務委託完了後の責任範囲についても、確認しましょう。
たとえば、このようなケースです。

例.クライアントへ納品した後の成果物について

  1. 納品後、成果物に不具合が生じた場合、受注者が修正をしなければいけない
  2. 納品後、成果物に不具合が生じても受注者は修正をしなくても良い

このように、納品後の責任範囲は異なります。

仕事の進め方

仕事の進め方についても確認が必要です。
たとえば、このような内容です。

納品期限

「1カ月につき○本の納品」、「当プロジェクトは○月○日までに納品する」といった形で載ることが多いです。納品期限を守らなかった場合、報酬が支払われないケースも…。そのため、納品期限を確認してから仕事に取り組みましょう。

出社やMTGの有無

出社やMTGの有無についても確認が必要です。契約内容によっては、定期的に出社したりMTGに参加したりすることが義務付けられています。

オフィスから離れた場所で仕事をする予定の人は、業務委託契約を結ぶ前に出社やMTGの有無を確認して、業務が始まってからトラブルに巻き込まれないようにしましょう。

契約解除事項

業務解除事項を業務で行うと、たとえ契約期間途中であっても解除を言い渡されます。禁止事項と共に、確認しておきましょう。

まとめ

業務委託契約書について紹介しました。
まとめると、こちらです。

✓業務委託契約書に記載する内容
①業務委託する内容
②第三者への委託の可否
③契約期間
④報酬額と支払時期
⑤禁止事項
⑥成果物の著作権や帰属権

フリーランスは業務委託契約を結ぶ場面が多いです。契約後のトラブルに巻き込まれないためにも、今回紹介した内容を頭の中に入れて業務委託契約を結んでみてください。

※本記事の内容などは2020年9月現在の内容です。

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