社会保険と国民健康保険の違いとは?基礎知識と国保の加入方法

・社会保険と国民健康保険って何が違うの?
・絶対に加入しないといけないの?
・独立後はどの保険に加入したらいいの?

社会保険と国民健康保険は、似ているようで異なる制度です。
独立後は自身で保険の手続きをしなければいけません。
そこで今回は、社会保険と国民健康保険の違いを中心に紹介します。

社会保険(社保)の概要

複数の保険制度をまとめた総称です。
おもに公務員や会社員、その扶養内の人が入るための保険となっています。
社保には、これらの制度が含まれています。

健康保険

加入者は医療費の支払いが、最大3割負担で済みます(保険適用外の医療費は除く)。
また加入者は高額療養費制度の対象です。
高額療養費制度とは、1カ月間の医療費が自己負担額の上限を超えた分の支払が免除される制度のことです(対象外の費用もあります)。

仮に1カ月間の医療費が10万円、自己負担額の上限が5万7,600円であれば、4万2,400円(10万円-5万7,600円)は支払免除となります。
ちなみに自己負担額の上限額は5段階あり、年収や所得が高くなるほど自己負担額も増えます。

厚生年金

20~60歳の日本国民は、全員加入しなければいけません。
年金は原則65歳からの支給となっていますが、支給開始日を早くしたり遅くしたりもできます。
支給開始日が早まると毎月の受取額は減り、遅らせると増えます。
ただし支払期間が10年未満の人は、年金を受け取れません。

雇用保険

雇用を守ったり就職しやすい環境を整えたりする目的で誕生しました。
特徴は退職後に「失業給付」を受け取れることです(受け取れない場合もあります)。
失業給付とは失業者(無職)に対して一定期間給付される制度で、過去の給料・年齢などに応じて給付金額が決まります。

ただし申請時に虚偽の報告をして失業給付を受け取ると不正受給です。
不正が発覚すると、失業給付金の返還だけではなく罰金の支払も命じられます。

参考:ハローワーク

労災保険

仕事中や通勤している最中にケガをしたり、病気になったりした従業員へ支給される保険で、会社に雇われている正社員・非正規社員が対象です。従業員の負担はなく、会社が全額負担します。

参考:厚生労働省

国民健康保険について

国民健康保険は「医療保険」の一種です。
社会保険に加入していない方は、ほぼ国民健康保険に加入することになります。

自治体単位で運用しているため、違う自治体へ引っ越した場合は変更しなければいけません。
なお国保加入者は所得額が一定基準を下回った場合、減免制度を利用できます。
減免とは支払額が免除(あるいは減額)される制度のことで、前年比と比べて収入が一定額以上減ったり、所得が少ない人向けの制度です。
申請できる基準は前年の所得額や生活状況、世帯人数によって変わります。

社会保険と国民健康保険の違い

 

社保と国保には、いくつもの違いがあります。
ここでは3つの違いを見てみましょう。

加入対象者

社保の場合、加入対象者は「会社員」です。基本的に給料から天引きされます。
一方、国保の加入対象者は、社会保険に加入していない人です。

  • 自営業者(フリーランス含む)
  • 退職直後、会社の健康保険から外れた
  • 会社の社会保険に加入していないアルバイト・パート

などが対象です。天引きではなく、基本的に自分で支払わなければいけません。
期限を過ぎた場合、延滞料が発生することもあります。
保険料に対して、最大で年14.6%の利息が加算されるので期限内に支払いましょう。

支払割合

社保に加入している場合、費用の一部を会社が負担します。
たとえば医療保険と年金保険料の支払いは会社と折半するので、従業員の実質負担は半分です。
しかし国保は全額自己負担ですので、社保加入者と比べると支払割合は大きくなってしまいます。

雇用保険の有無

社保には雇用保険があるため、職を失っても条件を満たせば失業給付を受け取れます。
たいして国保の加入者には雇用保険が付いていないので、収入が0になっても失業給付を受け取れません。
社保加入者と比べて、収入がなくなった時のセーフティーネットは少ないです。

独立した時の国民健康保険への加入方法

脱サラしてフリーランスへ転身する時は、国保への加入が義務付けられています。
ただ手続きの方法が分からない人もいるでしょう。

ここでは、社保の脱退~国保の加入までの手順を紹介します。

1.社会保険の脱退

退職後は社会保険の資格を失うため、会社の健康保険証は使えません。
今まで使っていた健康保険証は、会社へ返しましょう。
社内の総務・労務課が窓口になっていることが多いです。

2.居住地の市区町村の役所(役場)へ行く

社保を脱退したら、国保に加入しなければいけません。
居住地を管轄している役所(役場)で申し込んでください。
国保の窓口があるので、そこで加入手続きをします。

  • 本人確認書類
  • 健康保険の資格を失ったことを示す書類(例.健康保険被保険者資格喪失等証明書・離職票・退職証明書など)

が必要です。(自治体によって異なる場合があります)
書類によっては退職した企業から取り寄せなければいけないので、早めに対応しましょう。

郵送での申請も可能です。役所に問い合わせると必要書類(国民健康保険被保険者資格取得届など)が送られてくるので、記入して投函してください。

3.国民健康保険の健康保険証が送付される

国保の加入が完了したら、健康保険証が自宅に届きます。
健康保険証には有効期限が設定されており、定期的に新しい健康保険証が発行されます。
期限が過ぎた健康保険証は使えません。

4.納付書が送付される

健康保険証が届いた後に、国民健康保険料の納付書も届きます。
コンビニや金融機関などへ納付書を持参し支払ってください。

ただし、納付書の発行をせず口座引落にしている自治体もあります。
その場合は、引落日や引落額が載っている書面が届くことが多いです。

国民健康保険料の計算方法

 

国民健康保険料は、3つの計算式から成り立ちます。
計算方法はこちらです(税率と均等割・世帯割の金額は、自治体ごとで異なります)。

  • 医療分…(所得額-基礎控除)×税率+均等割の金額+世帯割の金額
  • 支援分…(所得額-基礎控除)×税率+均等割の金額+世帯割の金額
  • 介護分(40~64歳が対象)…(所得額-基礎控除)×税率+均等割の金額+世帯割の金額
  • 医療分+支援分+介護分=年間の健康保険料

所得が多い人ほど、健康保険料は増えます。
ちなみに健康保険料は所得控除の「社会保険料控除」に加算できるため、支払額が多い人ほど節税効果も高くなります。

退職後「健康保険の任意継続」を利用する場合は国保に切り替えなくて良い

国保に加入せず、会社の健康保険を継続する方法(健康保険の任意継続)もあります。
退職時の標準報酬月額(給料)で、健康保険料が決まります。
国民健康保険料を下回る場合は、利用してもいいでしょう。

ただし「健康保険の任意継続」を利用する時には注意点もあります。
それは保険料が2年間変わらないことです(例外アリ)。
国民健康保険であれば、所得が下がれば翌年の保険料も減ります。
しかし、健康保険の任意継続では所得が下がっても翌年の保険料は減りません。
ただ逆に言えば所得が増えても翌年の保険料は上がらないということです。

そのため独立後の所得を推測してから、任意継続を利用するか決めた方が良さそうです。

参考:協会けんぽ

まとめ

社保と国保を中心に紹介しました。
今回のポイントはこちらです。

✓社保と国保の違い

①加入対象者

②支払割合

③雇用保険の有無

未加入だと、医療費が全て自己負担になるので不利益を被ります。
余計な出費を増やさないためにも、独立後は速やかに国保へ切り替えましょう!

関連記事:フリーランスになったら国民年金へ加入!厚生年金との違いと加入方法を解説

※本記事の内容は2020年5月現在の情報です。

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