【2023年最新版】初めての確定申告|申告の種類や提出方法を詳しく解説!!

今年が初めての確定申告で、何から始めていいかわからない…そんなあなたに朗報です!本記事では、確定申告の種類や提出方法を詳しく解説します。初めての確定申告でも、簡単に申告を行うことができるよう、準備から提出までを詳しくご紹介します。ぜひ本記事を参考に、スムーズな確定申告を行いましょう!

  • フリーランスになった際の確定申告方法
  • フリーランスの納税について
  • 確定申告の流れ
  • 青色申告とは

本業に時間を割くのは大事ですが、独立後は確定申告や税金関連の処理なども自分で管理しなければいけません。なかには確定申告や税金のことを勉強していなかったばかりに、税務署から指摘される方もいます。「知らなかった……」と言っても何らかのペナルティーが科される場合がありますので注意が必要です。

今回はフリーランスになってから初めて確定申告をする方向けに、確定申告の種類や申告の流れなどを紹介します。

そもそも確定申告って何?

確定申告とは、1年間の収入から経費等を差し引いて所得を算出して、納める税金の額を計算し税務署に報告する手続きです。確定申告の受付期間は原則として、毎年2月16日~3月15日となっております。ただし、やむを得ない世情や災害などが発生したときは、国の判断で期間が延長される可能性があります。今年は特に変更がなかったため、、令和5年2月16日(木)から同年3月15日(水)までが申請期間となりました。確定申告の主な対象者は、フリーランスや個人事業主です。例えば会社員の場合は社内の経理担当が年末調整を行うため、確定申告をする必要はありません。

年間の所得金額から所得控除を差し引いた金額がプラスになる方は、所得税において確定申告を実施する必要があります。しかしながら「年収2,000万円以下で、一つの職場からのみ給与を受け取り、かつ副業における所得が年間20万円以下である」など、特定の要件を満たす場合は、所得税法において確定申告を行うことを免除されています。

しかし、給料以外の所得額や職歴によって確定申告の有無が異なるため、不安な方は確定申告の対象者ではないか税務署や役所に確認しましょう。
なおフリーランスや個人事業主が確定申告をした場合、大きく分けて下記の税金が発生します。

  • 所得税所得税は所得金額が高くなれば税率もあがる、累進課税を採用しています。
  • 住民税住民税は一律10%と設定されています。
  • 国民健康保険料国民健康保険料は「前年の1月~12月の所得」「加入者数」「年齢」をもとに計算されます。
  • 国民年金保険料

国民年金保険料は所得に関係なく一律です。

また、収入や所得が一定額を超えると、消費税や個人事業税の支払いが発生します。人によって支払う項目が異なるためご注意ください。

青色申告と白色申告について

確定申告は青色申告、または白色申告に分類されます。

ここでは2つの申告方法の概要を解説します。

青色申告

青色申告とは、複式簿記で取引記録を記録し、申告する方法です。白色申告と比べると、記帳する内容が細かいため、手間がかかります。
しかも、青色申告対象者として認められるには、複式簿記での記帳の他に、以下の条件もクリアしなければなりません。

青色申告承認申請書の提出

確定申告を行う前に「青色申告承認申請書」を提出します。提出期限は原則として、青色申告を行おうとしている年の3月15日までです。

ただし、その年の1月16日以降に開業した場合は、開業後2カ月以内の提出となっています。
仮に、2024年分の確定申告から青色申告対象者になりたい場合、2024年1月15日以前に開業した方であれば、2024年の3月15日までに提出しなければいけません。

なお提出する際は管轄の税務署へ持参、もしくは郵送による提出で受け付けています。

期限内に確定申告を済ませる

期限内に確定申告を済ませるのも、青色申告が適用となる条件です。つまり、2月16日~4月15日までの間に、済ませるということです。
期間を過ぎて確定申告をすると、青色申告対象外になる場合があります。青色申告対象外になると白色申告として扱われるため、今までと同程度の所得でも支払う税金が高くなります。

事業所得、不動産所得、山林所得がある

事業所得や不動産所得、山林所得のいずれかがある方のみ、青色申告は認められています。
ただし、これらに該当する所得があったとしても事業状況や所得額によっては雑所得扱いとなり、
青色申告が認められない場合もあるため心配な人は管轄の税務署に確認することをおすすめします。

財務諸表の作成

青色申告をする人は、確定申告書とは別に、複式簿記で、財務諸表も作成しなければいけません。ここでの財務諸表とは「貸借対照表」、「損益計算書」のことです。

貸借対照表とは、対象時期の資産・負債・純資産を集計した表、損益計算書とは、対象時期の費用・収益の額を集計した表をさします。

なお、財務諸表を作成する時に気をつけたいのが、売上の計上時期です。
例を挙げながら見てみましょう。

例. 2023年12月に、50万円を売り上げた(役務の提供も2023年12月に完了した)。
2024年1月に50万円が入金された場合

この場合、売上50万円は2023年分の確定申告に計上するのが正しいのでしょうか。それとも2024年分に計上するべきなのでしょうか。

答えは、2023年12月です。

なぜなら入金日ではなく、サービスの提供が完了した時点で、売上を計上するからです。入金日=売上計上日ではありません。つまり、売上の50万円は2023年の財務諸表で計上するのが正しいと言えます。
ただし、売上を計上する基準は複数あります。事業内容/仕事の進捗状況によって異なるためご注意ください。

書類の保管

白色申告でも書類の保管が義務付けられているものの、青色申告の方が保管する書類が多いです。帳簿(仕訳帳や現金出納帳など)や決算関連資料(財務諸表、棚卸表など)現金預金関連の取引が載っている書類(領収書、金融機関の通帳など)は7年間の保管が義務付けられています(※1)。さらに取引に関係するその他の書類についても、5年間保管しなくてはいけません。書類ごとで保管年数が違うため、まとめて7年間保管することをおすすめします。
※1.一昨年分の所得が300万円以下であれば、現金預金関連の取引が載っている書類の保管は5年で問題ありません。

青色申告には上記のように制約が多いです。しかし、白色申告と比べると税金は安くなります(所得額が少なかったり、赤字だった場合は例外)。青色申告対象者は所得から最大で65万円控除され、仮に課税所得が200万円であれば青色申告を活用すると、課税所得を135万円にまで減らすことが可能です。課税所得が低い方がトータルの税金が安くなるため、青色申告は税金対策に適した手段になります。

さらに、青色申告対象者は赤字を最大3年間繰り越せます。赤字を翌年分以降の確定申告で繰り越せば、黒字額が減る分税金が安くなります。

ただし青色申告は非常に難しいため、税理士に確定申告を任せるのも1つの手段です。

白色申告

白色申告は青色申告と比較し、税制面ではあまり優遇されません。そのため同じ所得額でも青色申告の人と比べると納税額は高くなる傾向があります。

しかし入出金に関する取引のみ記帳すればいい(=簡易簿記)ため、確定申告の準備は比較的難易度は低いと言えます。財務諸表の作成も不要ですので、税務処理が苦手な人には向いているかもしれません。

こちらの記事では、白色申告に関するメリット・デメリットなども解説してあります。

関連記事:白色申告で開業届は必要?不要?青色申告との違いを紹介

確定申告の流れ

ここからは、確定申告の流れを見ていきましょう。

1.確定申告書を作成する準備

まずは確定申告書で必要な書類を準備します。
主な必要書類は以下になります。

  • 帳簿
  • 領収書
  • 請求書
  • 所得控除で利用する控除証明書
  • マイナンバーカード

これらの書類は確定申告書を作成する時に必須なので、大事に保管しておきましょう。

2.確定申告書の作成

用意した書類を見ながら、確定申告書に記入していきます。手書きで確定申告書に記入しても良いのですが、会計ソフトで確定申告書を作成すると比較的スピーディーに作成が可能です。

会計ソフトの中には確定申告書の作成や帳簿の保管、クレジットカード払いの同期などが組み込まれている製品もあります。1つの会計ソフトで税務処理のあらゆることができるため、会計ソフトを使っての作成をおすすめします。

3.確定申告書の提出

作成が終わったら確定申告書を提出します。青色申告をする方は、財務諸表も添付してください。
なお、提出方法は主に3通りあります。

最寄りの税務署へ提出する

確定申告書を持って管轄の税務署へ提出する方法です。税務署員に、計算ミスなどがないか確認してもらえるため、記入ミスを防ぎたい人におすすめです。ただし税務署によっては長蛇の列ができるため、あらかじめ税務署に連絡し、予約しておくなど時間に余裕を持って提出してください。特に締め切り日には提出までに数時間待つこともあるため注意が必要です。

郵送

郵送で管轄の税務署へ送付する方法もあります。その際、封筒の消印日が提出日となります。仮に3月15日にポストへ投函しても、消印日が3月16日であれば税務署は3月16日の提出として扱いますので注意が必要です。

e-Tax

インターネット上で確定申告を行える「e-Tax」を利用する手もあります。e-Taxであれば、諸々の金額をWeb上で入力し、確定申告が可能なため「2.確定申告書の作成」はスキップして問題ありません。
ただしe-Taxを利用する時は利用者識別番号の取得やICカードリーダーが必要になるため、e-Taxを利用できるまで数日間かかる場合もあります。確定申告期間に入る前に、準備を済ませましょう。

多少手間はかかりますがe-Taxでの申請は利点があり、。税制改正により青色申告特別控除額が65万円から10万円引き下げられ、55万円になりました。しかしながらe-Taxによる申告または電子帳簿保存を行うと、引き続き65万円の青色申告特別控除額が受けられます。

参照:国税庁

確定申告書の記入方法

ここでは確定申告書に記入する、主な内容を見てみましょう。

売上

売上とは、1月1日から12月31日の1年間に発生した収入です。事業収入であれば、確定申告書の「収入金額等」の欄に載っている「事業 – 営業等」の金額欄に記入します。

経費

経費とは事業を行う際に発生した費用です。たとえば自宅からオフィスへ行くための交通費や、仕事で使用するパソコン購入費などがあります。

ただし、経費を計上する時は、基本的に領収証(レシートも可)が必要です。
経費の内容によっては、仕事で使った費用であることを示す証拠(例.メールのやり取りなど)が必要な場合もあります。

なおこちらの記事では、経費の種類を解説しています。
関連記事:フリーランスが税金を抑えたい時に活用できる節税対策を紹介!

所得控除

所得控除とは、所得税や住民税を計算する時に所得から控除する金額のことです。
基礎控除の他に以下の控除項目があります。

  • 医療費控除
  • 生命保険料控除
  • 社会保険料控除
  • 扶養控除
  • 小規模企業共済掛金控除

これらの所得控除が大きくなれば所得税・住民税が安くなるため、税金対策につながります。所得控除の各欄に記入してください。

源泉徴収も知っておこう

源泉徴収とは、給与の支払い者が納税者の給与から一定率の金額を天引きして預かり、納税者本人に代わって納付することをさします。支払
源泉徴収が必要な場合と必要ないの場合を見てみましょう。

令和4年分の源泉徴収税額表に関しては、以下のサイトより確認することができます。

参照:国税庁

ちなみにエンジニア業務の場合は源泉徴収の対象となっていないため、所得税が引かれていない金額で報酬を受け取るケースが多いです。
しかしエンジニアであっても原稿を書いたり講演したりした時の謝礼は源泉徴収の対象となるため、所得税が引かれた状態で報酬を受け取ります。
業務内容によって報酬の受け取りパターンが変わるため、両方知っておいた方がいいでしょう。

確定申告をしなかった時のペナルティ

1つは加算税です。

本来払う予定だった税金に対して「5~40%」加算されます。しかも、5年以内に無申告加算税や重加算税の対象となった方は、最大で50%加算されることもあります。加算税が払えなくなり廃業する方もいらっしゃいますので、納税は正確に行いましょう

もう1つは、延滞税です。

税金を期日内に払わなかった場合発生します。払い終えるのが遅くなるほど延滞税額は増えますので、期限内に支払うように心がけましょう。

まとめ

確定申告の概要や流れ、税金に関することなどを紹介しました。
今回のポイントは、こちらです。

✓確定申告の種類
①青色申告
②白色申告
✓確定申告の流れ
①確定申告書で必要な書類を準備する
②確定申告書を作成する
③確定申告書を提出する

確定申告は毎年行わなければならない義務です。面倒な作業ですが、早く終わらせれば本業に割ける時間が増えます。
自分一人での確定申告が難しい場合は、税理士や知り合いに早めに相談することをおすすめします。

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