・プログラミングのスキルだけだとダメなの?
・何を学べばいいか分からない…。
会社で働くITエンジニアの中には、上記の壁にぶち当たってる人もいるでしょう。
仕事ばかりで、スキルアップのことを考える余裕がない人もいると思います。
そこで今回は、現場で働くエンジニア向けに、求められるスキルやスキルアップの方法を中心に紹介します。
現場で求められるスキルとは?
ITエンジニアが現場で求められるスキルは、プログラミングだけではありません。
その他に、このようなスキルが求められます。
- IT全般における情報スキル
- 自社製品を覚えておくスキル
- 相手に事象を分かりやすく伝えるスキル
- 他部署からの要望に応えるスキル
- コミュニケーションスキル
業務内容ごとで若干異なるものの、いずれにせよプログラミングのスキルしかない状況で、現場で活躍するのは難しいです。
逆にプログラミングスキルが乏しくても、その他のスキルがあれば採用すると答えるクライアントも存在します。
つまりエンジニアで活躍し続けたい人は、さまざまなスキルを身に付けた方が良いのです。
なぜエンジニアにスキルが必要なのか?
ここでは、スキルが必要な理由を4つ紹介します。
給料・単価を増やすため
スキルを持っていると、給料・単価が高い仕事を任せてもらえる確率が上がります。
高度なスキルが必要だったり、人材がいない業務を任せてもらえたりすると、高単価の仕事を獲得できるチャンスが高まります。
逆に、誰でもできたり、基本的なスキルしか必要ない業務だったりすると、高単価は期待できません。
高単価の案件を紹介してもらった時に、自信を持って「自分に任せてください!」と言うためにも、スキルは身に付けるべきです。
希望案件に参画するため
希望案件に参画できる確率を上げるのも、スキルが必要です。
やる気があっても、クライアントが求めるスキルに達していなければ、案件を任せてもらえません。
クライアントに提示できるスキルがあると、案件を受注できる確率は上がります。
自分にスキルがあることをクライアントに証明するためにも、スキルは大事です。
仕事の幅を増やすため
いろいろなスキルが身に付けば、仕事の幅が増えます。
プログラミングの作業しかできなかった人でも、違うジャンルのスキルを身に付けると、チームリーダーや業者との調整役など、作業以外の仕事を任せてもらえるチャンスがあります。
仕事の幅が広がれば、いろいろな業務に対応できるため、あなたの職場での価値も上がるはずです。
キャリアを順調に積んでいくためにも、スキルを身に付けて仕事の幅を増やすことは必要です。
業務効率を上げるため
新しいシステムの使い方を覚えたり、プログラミングスキルを上げて作業を効率化するスキルが身に付けたりするだけでも、作業時間が激減して、業務効率が上がるケースもあります。
業務効率が上がれば、別の仕事にチャレンジしたり、余暇時間を増やせたりします。
現在の業務時間を削減して、別のことに回したい人は、いろいろなスキルを身に付けることで役立つのです。
現場で求められるエンジニアのスキルアップ項目とは?
ここでは、現場で求められるエンジニアのスキルアップ項目を見てみましょう。
複数のプログラミング言語を習得する
一般的には、複数の言語を掛け合わせてプログラムを作るため、1種類のプログラミング言語だけ習得しても役に立ちません。
プログラミング言語には、これだけの種類があります。
- Java
- C言語 / C++
- C#
- PHP
- Python 他多数…
ただ、プログラミング言語の中には、時代の流れで使われなくなるケースがあります。
場合によっては、学習していたプログラミング言語が職場で使われなくなり、役に立たなくなることがあるかもしれません。
その時に、別のプログラミング言語を用いた業務に携われるようにする意味でも、複数のプログラミング言語を習得すべきです。
時代の流れに合わせて、プログラミング言語を使い分けたい人には必須項目といえます。
伝え方、コミュニケーション力を高める
伝え方が変われば、仕事を進めやすくなるからです。
たとえば、AさんにBを伝えた時に理解してもらえなかった場合は、Aさんの視点に立って伝えることが大事です。
初歩の段階から話さなければ伝わらない場合もありますし、専門用語をかみ砕くことで伝わる場合もあります。
相手に伝われば会話が噛み合うため、自然とコミュニケーション力が高くなるのです。
マネジメントスキルを高める
マネジメントスキルとは、何かを管理するスキルのことです。
自分の業務や一緒に働いているメンバーを管理するスキルと思って良いでしょう。
なお、代表的なマネジメントスキルの種類は、こちらです。
セルフマネジメント
自分を管理する能力(自己管理能力)のことです。
「欲望に負けず自分の業務に時間を注ぐ」「業務の中で優先順位を決めて、感情に左右されることなく業務をこなす」といった内容は、セルフマネジメントが働いているからこそ、できる状況といえます。
逆に言うと、セルフマネジメントが低ければ、感情の赴くままに行動してしまい、業務に支障が出るということです。
なお、セルフマネジメントを上げる時は、これらのことを意識しましょう。
- 時間の管理(タイムマネジメント)をする
各業務の時間を決めましょう。
業務に割く時間を決めれば、誘惑によって業務が削られたり、他のことを考えたりして仕事の手が止まる確率を減らせるからです。
業務のスケジュールを立てて、目の前の業務に集中する時間を作ることで、セルフマネジメントの向上につながります。
- 平常心を大事にする
業務に集中するために、平常心を保ちましょう。
感情に振り回されると、業務が進まなくなります。
自分の感情をコントロールすることも、セルフマネジメントの向上に大事ですので、心掛けましょう。
- その日の業務状況を書く
業務状況を毎日記録すれば、見返した時に自分の問題点を発見できます。
「〇〇の業務は無駄が多い」とか、「××の業務は時間がかかりすぎている」など反省できるため、自己管理をするにはピッタリです。
業務状況を振り替えって、改善を繰り返すことで、セルフマネジメントのアップにつながります。
組織マネジメント
組織の運用をスムーズにするため必要なマネジメントです。
組織の運用がスムーズになれば、組織内の業務効率が上がったり、仕事の滞りが減ったりする効果が期待できます。
なお、組織マネジメントを向上させるには、これらの能力が大事です。
- 目標設定する力
自分に見合った目標を設定する力が大事です。
目標を見誤って業務に取り組むと、チームメンバーに迷惑をかける場合があります。
自分では良かれと思ってたことが、他のメンバーからすると「ここまでやらなくて良いのに…」と思われてしまい、組織内のモチベーションが下がることも…。
すると、組織の運営が上手くいかなくなります。
組織内の業務を止めないために、大事なことですので、覚えておきましょう。
- 計画する能力
チームメンバーのことを考えて、業務の計画を立てる能力も重要です。
他のメンバーが行っている業務の状況を把握して、自分の業務スケジュールを計画すれば、組織内の業務が滞りにくくなります。
つまり、組織マネジメントにつながるのです。
普段から与えられた仕事に優先順位を付けたり、仕事に取りかかる順番を考えたりする習慣がある人は、計画する能力を上げやすいでしょう。
- コミュニケーション力
業務を円滑に回すには、メンバーとの会話も大事です。
頻繁にコミュニケーションをとれば、メンバー間で業務情報のやり取りができます。
知らなかった情報を知れたり、業務のミスを防いだりする期待もできるため、円滑に業務を回す上で欠かせません。
プロジェクトマネジメント
プロジェクトを成功させるためのマネジメント能力です。
エンジニア業務はプロジェクトの一部です。
一般的にプロジェクトは、このように流れます。
プロジェクトの立ち上げ→計画立て→実行・作成→顧客への引き渡し
立ち上げから引き渡しまでの流れが終わって、はじめて成功したといえます。
つまりプロジェクトを成功させるためには、次のステップを考えながら、業務に取り組むことが大事です。
なお、プロジェクトマネジメントを向上させる時も、3つの力が必要となります。
- 先を見通す力
どんな状態で次の人に作業を引き渡せば、喜んでもらえるかを想像しましょう。
自分の作業だけではなく、プロジェクトに関わっている人の視点に立って作業をすると、この力は上がります。
相手に喜んでもらえれば、あなたの評判が良くなって、新たな仕事に携われるかもしれません。
- 顧客が求める内容を把握する力
顧客が求めている内容をイメージすることも重要です。
たとえば「会計ソフトの受注」であれば、これらの内容は考えても良いでしょう。
- 会計ソフトを使う人はどんな人か?(経理知識の有無、コンピュータを操作するレベルはどうか。)
- 使用用途は何か?(帳簿の入力~確定申告書の作成の間で、どの作業を行うか。)
- 取引先はどんな場所か?(海外取引の有無)
つまり、ひと口に会計ソフトといっても、使用する企業ごとで最適なプログラムは異なるのです。
役に立たないプログラムが入ったソフトだと、顧客に喜ばれずプロジェクトは失敗に終わります。
そのため、顧客が求める内容を把握する力は、プロジェクトマネジメントを上げる時に大事といえます。
- 他メンバーとの連携力
プロジェクトは、複数人で遂行するものですので、他メンバーとの連携力も忘れてはなりません。
質問されたことに対して正確に答えたり、力を貸してほしいと言われた時に応じたりすることで、プロジェクト成功への道が開かれます。
結果、プロジェクトマネジメントの向上につながるのです。
論理的思考でフワッとした情報を明確に整理整頓
「なんとなく〇〇の機能を付けてほしい」と、漠然とした内容で話してくる人もいます。
その人には、こちらで情報を整理整頓をして分かりやすく伝えましょう。
仮に、自社の営業担当が「A→C→E→B→D」の順番でフワッとした情報を話してきた場合は、「A→B→C→D→E」の順番に並び変えてあげて、情報を可視化するイメージです。
ITの知識を持っていない担当者と関わることもあるため、エンジニアには大事な能力です。
エンジニアがスキルアップをする方法
ここでは、エンジニアがスキルアップをする方法を見てみましょう。
最新の情報収集を怠らない
最新の情報収集は日頃から行ってください。
新たなプログラミング言語やコンピュータが次々と誕生するからです。
これらの情報を知っていたことで、新たな案件に繋がることもあります。
最新の情報を紹介しているサイトやアプリを活用すると、情報を集めやすいです。
セミナーや勉強会に参加する
セミナーや勉強会に参加して、スキルアップするのも1つの方法です。
単発開催のケースもあれば、何回かに分けてスキルアップを目指すコースもあります。
セミナーや勉強会に行くと、同じ志を持った人と出会えるため、自分のモチベーションアップにつながります。
ただし、エンジニアのためのセミナーや勉強会といっても、学ぶ内容は会場ごとで異なるため、スキルアップに役立つか確認してから、申し込みましょう。
プログラミングスクールを受講する
プログラミングの学習をするスクールで、スキルアップをする人もいます。
教室へ通う人もいますが、決まった時間に受講できない人の場合は、収録された授業の動画を視聴できるオンラインスクールに申し込むと、勉強しやすいです。
なかには、オンライン上でマンツーマンで指導するスクールもあります。
とは言っても、スクールやコースごとで習える範囲は異なります。
そのため、無料体験を受けたり複数のスクールを比べたりしてから決めましょう。
自ら調べて課題を解決する
自学自習で、課題を解決しながらスキルアップを目指す手もあります。
たとえば「見出しの字を赤に変えたいが、どのようなプログラムを組めば良いか?」「字の配列を縦から横に変えるには、どんなプログラムを組むべきか?」ということを自分で解決すると、スキルが身に付きます。
自分で解決した内容を記録しておき、クライアントに見せれば、その熱意をかってくれて、新たな仕事を受注できるかもしれません。
その道のプロから学ぶ、指導者を見つける
プログラミングに長年携わっているプロから、直接学ぶのも効果的です。
とくに、エンジニアの現場で働いたことがある人だと、実務で必要なスキルを把握しているため、効率的に学べる可能性が高いです。
しかも、実践で使える知識を教えてもらえる可能性も高いため、業務に役立つ知識を学びたい人にもピッタリでしょう。
転職して新しい分野に挑戦する
転職をして新しい分野に挑戦するのも手です。
仮にシステムの開発をしていた人であれば、映像制作の業界に転職するイメージです。
働く業界を変えると、新たな知識が付いてエンジニアとしてスキルアップできる可能性があります。
また、エンジニアの経験がない人でも未経験のエンジニアを募集している企業もあるため、興味がある人は応募すると良いでしょう。
エンジニアはスキルアップすると独立も可能
エンジニアは、スキルアップすれば独立も見えてきます。
フリーランスのエンジニアの中には、1カ月間で100万円以上稼いだり、年収で1000万円を超えたりする人もいます。
業務委託契約でエンジニアを募集している企業もあるため、個人でも活動できる可能性は十分あるのです。
しかし、独立する時は事前準備が大事です。
なかでも、確定申告などの税務関連は勉強した方が良いでしょう。
独立後は、自分で税金の管理をしなければならないからです。
会社員とは違って、経理担当者が処理してくれるわけではありません。
納税を怠るとペナルティを喰らうため、事前に調べておくべきです。
なお、事前にビジネスカードを用意しておけば、プライベートと事業用の経費が混同しないため確定申告の準備がラクになります。
テックビズでも、独立を考えているエンジニアのサポートをしたり、個人事業主用のビジネスカードを発行したりしていますので、興味をお持ちの方は問い合わせてみてください。
まとめ
エンジニアがスキルアップをする時の方法を紹介しました。
まとめると、このようになります。
①給料・単価を増やすため
②希望案件に参画するため
③仕事の幅を増やすため
④業務効率を上げるため
①最新の情報収集を怠らない
②セミナーや勉強会に参加する
③プログラミングスクールを受講する
④自ら調べて課題を解決する
⑤その道のプロから学ぶ、指導者を見つける
⑥転職して新しい分野に挑戦する
スキルアップして独立すれば、今の年収よりもアップする可能性は十分あります。
ぜひ、エンジニアのスキルアップを目指している人は、独立のための行動をしてみてはいかがでしょう。