フリーランスは屋号を付けるべき?メリット&デメリット解説

・フリーランスに屋号は必要なの?
・どんな屋号を付けてもいいの?
・屋号の付け方が分からない…。

屋号を付けて、自分のビジネスを実感したい方もいるでしょう。しかし、その一方で屋号を付けずに事業を行う人もいます。そもそもフリーランスに屋号は必要なのでしょうか?
そこで今回は、フリーランスと屋号の関係性を紹介します。

フリーランスに屋号はあってもなくてもいい

屋号があってもなくても、フリーランスとして活動できます。開業届には屋号を書く欄が設けられているものの、必要でなければ屋号を設ける必要はありません。
フリーランスの中には屋号を設けずに、自分の名前で活動する人もいます。独立後に屋号を付けることもできますので、ご自身の好きなタイミングで付けるといいでしょう。

フリーランスが屋号を持つメリット

屋号を持たなくてもフリーランスとして活動できるものの、屋号を付けておくといくつかのメリットがあります。
ここでは、4つのメリットを見てみましょう。

屋号があると覚えてもらいやすいかもしれない

屋号を付けたことで、相手の印象に残りやすくなるケースがあります。なかなか名前を覚えてもらえないフリーランスも、屋号があるだけで覚えてもらえるかもしれません。
相手の印象に残れば、人の紹介や仕事の依頼へつながります。相手から振ってくれる機会が増えると、自ら営業活動をしなくとも仕事が舞い込んできますので営業活動もラクに感じるはずです。

お金の管理がラクになる

個人名義の口座しか持っていないと、口座内のお金が事業用かプライベートか分からなくなってしまい、資金の管理がおざなりになるかもしれません。

しかし屋号を持てば、屋号名義の口座を作れます。事業用のお金を屋号名義の口座、プライベート用のお金を個人名義の口座に預けておけば、確定申告の準備や税務処理がラクです。

ビジネスクレジットカードの申し込み時には、事業主であることの証明が必要となるため、カード会社から屋号入りの口座を求められる確率が高いです。
また税務調査で口座の内容をチェックされた際に自分の身を守る意味でも、屋号入りの口座を作って、プライベート用と事業用の口座を別々に持った方が良いのです。

関連記事:フリーランスのクレジットカードの選び方&おすすめ5選【2020年版】

クライアントからの信頼度が高くなる

仕事を依頼する側に立った場合、屋号入りの口座を持っていた方が、受注者からの信頼度は高くなります。
なぜなら、あなたが事業をしている信憑性が上がるからです。

報酬を振り込む際、受注者側の口座には、あなたの口座名が記帳されます。あなたの個人名で記帳されると、本当に事業をしているか疑われる恐れがあります。しかし屋号名で記帳されれば、あなたが事業主であると信じてもらいやすいです。

個人事業主が加入できる組合などもありますが、団体の中には屋号がないと加入できないケースもあります。そのため団体に加盟しようと思っている人も、屋号を持っておくといいかもしれません。

法人化する時がラク

独立当初に付けた屋号は、法人化した時に引き継げます。
これは過去の実績を提示する時に便利です。たとえば法人化した後に融資を受ける際、金融機関から過去の実績を提示するよう求められます。仮に屋号がなかった場合、法人化前の実績を提示する時に、あなたの実績であることを証明する準備に手間がかかるかもしれません。

なぜなら、個人事業主時代と、法人化後の屋号が違うからです。実績内容によっては同一人物の実績であることを証明するため、準備に時間がかかるかもしれません。
しかし個人事業主時代の屋号を法人化する前に引き継げば、法人化する前もした後も同じ屋号ですので、同一人物の実績であることを証明しやすいです。つまり実績を証明する時の準備を効率化したい人も、屋号はあった方がいいでしょう。

フリーランスが屋号を持つデメリット


次に屋号を持つデメリットを見てみましょう。

屋号を変える時が手間

数分で屋号が思い付けばいいですが、人によっては何週間・何か月もかけて考える人もいます。
「企業理念とあっているか?」「画数は良いか?」「インパクトがある名前になっているか?」など、何個もの項目を設けて慎重に決める人もいるようです。
屋号を考える時間をとりすぎて、本業に支障をきたす場合もあるので気を付けましょう。

自分の名前を覚えてもらえないかもしれない

屋号は覚えてもらったものの、自分の名前を覚えてもらえない場合もあります。
自分の名前を広めたい人にとっては、屋号を付けることがデメリットに感じるかもしれません。

フリーランスが屋号をつくる時の注意点

屋号にはルールが設けられているため、守りながら付ける必要があります。
ここでは、屋号をつくる時の注意点を見てみましょう。

会社だと勘違いされる名称はNG

「〇〇株式会社」「合同会社〇〇」「〇〇inc」など、会社だと勘違いさせる名称を付けてはいけません。
なぜならフリーランスと会社は違うものだからです。
日本商工会議所では、会社の定義をこのように紹介しています。

「会社」とは、事業を行うための組織を指します。会社法では、株式会社や持ち株会社といった責任の持ち方によって分類された会社の種類があります、いずれにしても、事業をするために出資した人の集まりである民間法人は、「事業を行い、利益を出していくこと」を目的としています。
出典:日本商工会議所

フリーランスと会社の意味合いが違う以上、会社だと勘違いさせる屋号を付けてはいけないのです。

使えない記号がある

記号は「&」「’」「.」「‐」「・」「,」の6種類しか使えません。
つまり使えない記号の方が多いのです。「♪」や「★」などで煌びやかにしたい人もいると思いますが、屋号には使えません。

商標権を侵害してはいけない

商標権とは、商品やサービスの名称に与えられている権利で知的財産権の一種です。
日本弁理士会では、商標権をこのように解説しています。

商標権とは、商品又はサービスについて使用する商標に対して与えられる独占排他権で、その効力は同一の商標・指定商品等だけでなく、類似する範囲にも及びます。
商標として保護されるのは、文字、図形、記号の他、立体的形状や音等も含まれます。
権利の存続期間は10年ですが、存続期間は申請により更新することができます。
出典:日本弁理士会

商標権が与えられている名称を屋号に使ってはいけません。使ったことが発覚した場合、商標権の侵害として裁判沙汰になることがあります。
莫大な裁判費用や損害賠償金が発生することもありますので気を付けましょう。

他と名前が被らないようにする

屋号が被らないようにすることも大事です。

トラブルになる確率を減らす

「同じ名前の屋号にされて迷惑」「同じ名前の屋号を付けられたせいで売り上げが落ちた」など、別の個人事業主から文句を言われるトラブルに巻き込まれる場合があります。
トラブルに巻き込まれてしまうと、本業に支障をきたし売上が落ちる恐れも…。このような状況を避けるためにも、他と名前が被らないように屋号を付けた方がいいでしょう。

検索されやすいようにする

あなたと同じ屋号を付けている個人事業主が多いと、ホームページを作っても見てもらえない可能性があります。
あなたの屋号が他になければ、1ページ目にあなたのホームページが表示されるでしょう。しかし他の人が、あなたと同じ屋号を付けていた場合、他の人のホームページが表示される恐れがあります。
結果、あなたのホームページを閲覧してもらえる確率は下がります。閲覧率を上げるためにも、他の人と被らない屋号にした方がいいのです。

屋号をつけたら、商号登記や商標登録することもできます。こちらで詳しく説明しています。

関連記事:フリーランスがする登記とは?申請手順を紹介

フリーランスが屋号をつくる時のポイント


ここからは、屋号をつくる時のポイントを5つ紹介します。

覚えやすい屋号にする

屋号を思い浮かべただけで、何の事業をしているか想像しやすい名前にしましょう。たとえばエンジニアの場合は「情報」「コンピュータ」「システム」などを屋号に含めるイメージです。
すると、どんな事業を行っているかイメージしてもらいやすくなるでしょう。

屋号の由来を説明できるようにする

屋号の由来を聞かれた時に、由来を説明できるようにしましょう。由来の内容によっては、感銘を受けて心を動かされる人がいるかもしれません。
あなたの想いに感銘を受けた人が、仕事を依頼してくれるケースもあります。

インパクトを残す

あえて「聞き慣れない言葉」を入れて、インパクトを残すのもコツです。
あなたの屋号を聞いて、頭の中から離れない人が増えれば、屋号を覚えてもらえるかもしれません。

競合他社と差別化する

競合他社と差別化することも大事です。「業界内で聞いたことがない屋号をつくる」「ユニークな屋号を付ける」といった感じです。
競合他社と差別化ができれば、あなたに興味を持ってくれるクライアントが増えて仕事につながるかもしれません。

言いやすい屋号にする

「リズミカルに言える屋号」や「何度も言いたくなる屋号」を意識し、言いやすい屋号にするのも大事です。
口にしやすい屋号にすれば、クチコミで様々な人に伝わるかもしれません。結果、宣伝効果が期待できます。

屋号の申請方法

これから独立する場合

今後独立の予定がある人は、開業届に屋号を書いて居住地を管轄している税務署へ提出します。開業届の提出は窓口へ持っていっても、郵送しても大丈夫です。何も問題がなければ受理されます。

開業届の基本について詳しくこちらで解説しています。

関連記事:【フリーランスになる前に知っておきたい】開業届の提出とメリット

すでに独立している場合

独立後に屋号を付けたい場合は次の確定申告書を提出する際、屋号を書く欄に記入するだけで大丈夫です。
たとえば2020年6月に屋号を付けたいと思った時は、2020年分の確定申告書に屋号を書いて提出します。屋号を付けるために、開業届を出す必要はありません。

関連記事:【初めての確定申告】フリーランスが支払う税金について解説

まとめ

フリーランスの屋号について紹介しました。
まとめると、こちらです。

✓フリーランスが屋号をつくる時の注意点
①会社だと勘違いされる名称はNG
②使えない記号がある
③商標権を侵害してはいけない
④他と名前が被らないようにする
✓屋号をつくる時のポイント
①覚えやすい名前にする
②屋号の由来を説明できるようにする
③インパクトを残す
④競合他社と差別化する
⑤言いやすい屋号にする

屋号を付けたことで、収入がアップするケースもあります。そのため事業の規模を拡大したい人は、屋号をつくるといいかもしれません。
ぜひ今回紹介したルールや対策を見ながら、屋号をつくってみてください。
※本記事の内容などは2020年6月現在の情報です。

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